14 そして今 

 

   〜ひとつであるものの      エッセンスを生きる〜

 

房さんは 

ただいまオーナー  スタッフとして 粒子おばさんとして

相変わらず忙しい日々である 

5時30起床 7時に仕事に入る 

大きい声で

「いらっしゃいませ おはようございます 」

お客様はあまり途切れず入ってくる 

「いらっしゃいませ 」

若い男の人が俯きかげんに入ってきた 

いつものように房さんのレジの前で止まり直立不動で 

「横綱は ひとりになりました  大関は二人です ・ ・・」

本を棒読みするように相撲や野球の話題の報告をすると 

コーヒーを買って

「いってきます 」房さんはニコニコ聞くだけ 

「はい  いってらっしゃい 」

「いらっしゃいませ」しばらくすると 

子どものような目をした細い男の人がレジに立つ 

レジ横に置いているおまんじゅうを1つ渡すと 嬉しそうな顔をして

両手を耳の横で小さく打ち鳴らし出てゆく 

「いらっしゃいませ 」次は誰?

「おかあちゃんきたよ」そらそら来ました 

「明日はこない」と言ってなかったっけ

「そんなこと言わないよ なんでこんなかわいいおばあちゃんいじめるの 」

スタッフと漫才のかけあいである

次つぎと 老若男女が 安らぎ 喜び 苦しみ 悲しみ  怒りなど様ざまな思いを

身にまとい入ってくる  そして 出て行く その間わずか3分

「ありがとうございました」


この狭い空間と短い時間を共有するとき「わたしはあなた」 「すべてひとつ 愛の粒子」


「あ~あっ 今日も忙しい一日だった」

コンビニ業10000日目の夕暮れである



自分の進む高く険しい山の全貌に そして本当の自分に出会った体験は 

どんな時も生きるエネルギーとなり道しるべとなる

心の焦点を少しずらし感覚をすこし拡げると

目には見えないけれど確かに在る  全てのものの真実の姿に

「すべてひとつ」に気づく


 これまでの人生 プロローグにすぎない

 今から何か始まる予感がする